第一部:日本のアニメーション上映 – ASIFA 60周年、ASIFA-JAPAN 40周年記念

2021年11月23日(火・祝) 16:00 〜 17:30

作品上映:『ASIFA-JAPAN Vol.1』( ASIFA-JAPAN会員による13作品)
レクチャー: 木下小夜子・大西宏志

 

(1) ターザン
監督:古川タク 1990 / 6:00

ケニア旅行中にアイデアを得た、エッセイ風アニメーション。
東京とケニアはどちらがアフリカっぽいか?

(2) Treedom
監督:ダイノサトウ 1999 / 4:31

1993年、イラストレーターU.G.サトーにより「TREEDOM」と名付けられた一連のポスターが発表された。それらは樹木を通じて、今置かれているガイアの状況を、様々な角度から表現したものである。そこには動物や人間、大地や海と絡み合って、木の悲しみや木の怒り、木の喜びが描かれている。私は、これら一枚の静止したポスターに、時間と動きを与えて見ようと考え、ポスターの凝縮された表現から得たインスピレーションによって、新たなアニメーションへの飛躍を試みたものである。

(3) AN INSTANT
監督:一色あづる 2003 / 3分28秒
“物事は1から始まり1に戻る”。2003年、JAA(日本アニメーション協会)主催の[ IN TO ANIMATION 3 ] で、音の無い映像にライブで音を即興で付けてもらった物を、後日、合わせた作品。
(4) るすばん
監督:長崎 希 1996 / 4分00秒

はじめての留守番体験をアニメーションにしてみました。
ここに登場するネコはまだ名前も無く、女の子なのか男の子なのか誰もしりません。おまけにこの子はナイーヴさと腕白の二つの顔まで持っています。あるいは もっとあるかもしれません。たぶん子どもの数だけあるのでしょう。今回は子ども(CAT)の性格を比較的おとなしいナイーヴなものに設定し、画面全体があまり騒々しくならないよう、子どもが想像の翼を羽ばたかせる邪魔にならないよう、留意しました。
子どもから大人までみんな何やら忙しい現代において、ちょっと立ち止まって、子どもの時の日常のささやかだけれども、新鮮な驚き、喜び、不安といったものを味わっていただきたい、という思いでこの作品を作りました。

©1996 N&G Production
http://anim.exblog.jp/

(5) 笑う月
監督:西本企良 2000 / 6分00秒
動きを伴ったタングラムの試み。円と四角形が計12の部分に分割され、それらが組み合わさって様々な物に姿を変えながら、ナンセンスな追っかけっこを展開する。
(6) スキージャンプ・ラージヒル・ペア
監督:真島理一郎 2002 / 5分36秒

ストーリー:2006年トリノ・オリンピッッグの新種目、スキ-ジャンプ・ペア競技。本作は、その、最終組6チームの熾烈な金メダル争いの模様を収めた録画VTRです。より遠くへ、より美しく、よりダイナミックに・・・スキージャンプの新たな歴史が幕を開けます。
コンセプト:人間の馬鹿馬鹿しさ、くだらなさはとてもロマンチックです。今回は徹底的に「ペア・ジャンプの世界」を作り込むことで、“くだらないことの美しさ”を表現しようと試みた壮大なパロディです。

©Riichiro Mashima/IDIOTS

(7) 地ごくの底を見た男
監督:木下敏雄 1999 / 4分00秒

一人の男が歩いていると、地面にタバコの吸いがらが落ちている。男はそれを拾って屑入れのふちで火を消し、ふと中を見ておどろく。中に二百万円ほどの札束があり、それを思わず拾ってネコババし、その罪で自動車にはねられ仮死状態となり、地ごくに連れていかれるが、何故か天国の使者に引き上げられ、病院の窓から仮死状態の男の身体の中に霊体が入り込み蘇生する。それは実はニセ札だったので無罪だったという話のオチで終わる。

©木下敏雄
http://kinopuro.jounin.jp/

(8) おまけ
監督:山村浩二 2003 / 2分16秒

「ヤマムラアニメーション図鑑」ロードショー公開のために特別に制作した小品集。過去に作成した驚き盤や最新作『フィッシャーとドングリ』シリーズなど楽しい9つのプチ・アニメーション。

©Yamamura Animation
http://www.yamamura-animation.jp/

(9) アフォーダンス
監督:奥井宏幸 2002 / 3分12秒

サイコロの出た目の形を作るためにアフォ-ダンスの部屋に入って行く主人公。取り憑かれたようにアホウドリの帽子をかぶり粘土をこねはじめた。彼の意志で作っているのか、部屋に作ることをアフォードされているのか。出来上がった粘土を目にした彼は、、、。

http://www.oqi091.com/

(10) WIND
監督:相原信洋 2000 / 5分20秒
風をテーマとした作品です。何かと動画は目的を持って動かす訳ですが、私の風景感や身体を感じるイメージを風をテーマに、絵を、写真を、時間軸に置いてみました。最近は、身体を通過するイメージが、リラックスした感じで表現出来ると、私とアニメーション、いや映像との関係は、より一層深くなります。私にとって、この風がテーマの作品は、ずっと長く続くと思います。
(11) 河童百図
監督:島村達雄 1999 / 12分38秒

河童は、日本の伝統的な妖怪です。
川や沼に住むといわれ、昔は河童を見たという人が沢山いました。河童は絵画、彫刻、小説、絵本などにも登場してきました。 20世紀になると、日本は工業化が進み、沼や湖はどんどん埋め立てられ、田や畠には大量の農薬が使われるようになりました。魚、昆虫、鳥、けものたちは、激減してしまい、河童の姿を見たという人もいなくなってしまいました。
この映画は、河童が元気だった頃の日本の水辺の風景をえがいたものです。
川の水がきれいになり、沢山の生きもの達がもどってきたとき、人はまた河童に出会うことが出来るのだと思います。

©SHIROGUMI INC.
http://www.shirogumi.com/

(12) 殺人狂時代
監督:久里洋二 1967 / 10分00秒
オムニバス的に超短編アニメを連作したもので、人間の果敢なさを表現したものである。人口爆発の時代、人間間引きは、殺人を公的化しつつあることを按じる。
(13) メイド・イン・ジャパン
監督:木下蓮三 1972 / 9分00秒
四畳半ひと間を舞台に、歌舞伎、ポルノ、公害、ビジネスマン、芸者、横井正一など、当時の日本の縮図が次々と登場し、次第に交錯してゆく。”Made in Japan”のラベルを世界にとどろかせながら、空前の経済高度成長期を猛進する日本。止まるところを知らない狂騒曲に混迷し、浮かれ踊る様子を風刺する。